白物家電の買替えなど、定期的に大きな出費が必要になるタイミングがある。
先日、冷蔵庫を買換えた際、なんの準備もないまま約20万円の出費になり、財布にも精神にも大きなダメージを負った。
そこで、「買換えのタイミングから逆算して、積立てておけば急な出費にならずに済むのでは?」と思い、Notionで買換え積立リストを作ってみた。
買換え予定日と購入予算から、毎月の積立金額を自動で計算してくれる数式も導入したので、ぜひ参考にしてほしい。
Notion 積立リストの完成図

Notion 積立リストの完成図
作成した買換えリストの機能は以下の通りだ。
- 購入予定日から残り月数を算出
- 毎月の積立て金額を算出
- 積立達成度はリングで
とにかく、わかりやすくシンプルなリストを作成したつもりだ。
ポイント1 購入予定日から残り月数を算出
今回作成するリストで把握したいのは、購入までの残り時間と積立金額だ。
購入予定日を手動で設定し、残り月数は現在の日付から自動で計算させることにした。
使用した関数は以下の通りだ。
(year(prop(“購入予定日”)) – year(now())) * 12 + month(prop(“購入予定日”)) – month(now())
関数の具体的な説明は、作り方に記載する。
漠然と何か月かな?と思っているより、具体的な数字を出した方が積立のモチベーションにもつながるはずだ。
ポイント2 毎月の積立て金額を算出
ポイント①で算出した残り期間から、毎月の積立金額を自動で算出する。
今回のリスト作成の要、毎月の積立金額の把握。
こちらも関数を使用して自動算出する。
(prop(“予算”) – prop(“現在の積立額”)) / prop(“残月数”)
引き算と割り算しか使っていないので直観的に理解できると思う。
ポイント3 積立達成度はリングで
毎月の積立が滞りなく進んでいるかを確認するため、進捗度は一目でわかるようにしたい。
Notionには数値を可視化する「バー」と「リング」が搭載されている。
今回はスペースと分かりやすさ重視でリングで表示することにした。
Notion 積立リストの作り方
ここから、具体的な作成手順紹介していく。
4つのプロパティで関数を使用しているが、Notion固有の関数を除けば、引き算と割り算しか使っていないので、特別難しく構えないで欲しい。
新規DBをテーブルビューで作成
まずは、新規ページに新規DB(データベース)をテーブルビューで作成する。
新規ページを作成した際に表示される項目から「テーブル」を選択する。

Notionで新規ページをテーブルビューで作成
これで、ページの準備は完了だ。
プロパティの準備
今回作成するDBに必要なプロパティは11個。
- 予算(数値)
- 購入予定日(日付)
- 残月数(関数)
- 現在の積立額(関数)
- 積立目安(関数)
- 実際の積立(数値)
- 達成度(関数)
- 頭金&追加(数値)
- 積立開始日(日付)
- 更新目安(マルチセレクト)※無くても良い
- カテゴリ(マルチセレクト)※無くても良い
かっこ内はプロパティの種類だ。
Notionはプロパティの種類を変更できるので、とりあえず11項目を作っても構わないが、作成と同時に設定しておくのがおすすめだ。

設定するプロパティ一覧
積立の目安は関数で計算させたが、実際の積立額を別に用意したのは理由がある。
例えば、毎月の積立目安が1,983円となった場合、実際に積立てるのは2,000円になると思ったからだ。これで端数にとらわれ過ぎずに積立できる。
更新目安とカテゴリは必要であれば準備する程度で大丈夫だ。実際にはあまり使っていない。
購入予定日から残り月数を算出
ここからは少し面倒くさいNotionの関数を使っていく。
まずは、現在の日付から購入予定日までの残り月数を計算する数式だ。
実際の数式は以下の通りだ。
(year(prop(“購入予定日”)) – year(now())) * 12 + month(prop(“購入予定日”)) – month(now())

残り月数の算出
数式の詳細は
(購入予定日の西暦)-(現在の西暦)に12を掛け(月数に変換)、(購入予定日の月)-(現在の月)を足し合わせている。
この数式で購入予定日までの残り月数を計算している。
それぞれの関数の詳細は以下の通りだ。
year関数
「year関数」は、引数date型のプロパティを渡すと、西暦をnumber型で返してくれる関数機能だ。
例えばyear(1999/12/31)とした場合、1999の数値を返す。
上述の数式だと「year(prop(“購入予定日”)」なので、プロパティ「購入予定日」が西暦何年かを返す。
month関数
「month関数」は、引数にdate型のプロパティを渡すと、月(つき)をnumber型で返してくれる関数機能だ。
例えばyear(1999/12/31)とした場合、12の数値を返す。
先ほどのyear関数の月(month)だ。
上述の数式だと「month(prop(“購入予定日”)」なので、プロパティ「購入予定日」が何月かを返す。
now関数
「now関数」は、現在の日時を返す関数機能だ。
上述の数式だと「year(now())」の例だと、今日が西暦何年かを返してくれる。
毎月の積立て金額(目安)を算出
残り月数が判明したところで、予算額から毎月の積立金額を計算させる。
(prop(“予算”) – prop(“現在の積立額”)) / prop(“残月数”)

積立目安の数式
買換え予算から現在の積立金額を引き算し、残りの月数で割っただけの簡単な数式だ。
現在の積立金額の算出方法は後述する。
現在の積立金額を算出
現在の積立金額の算出は、毎月一定額を積み立てることを前提にしている。
数式は以下の通りだ。
((year(now()) – year(prop(“積立開始日”))) * 12 + month(now()) – month(prop(“積立開始日”))) * prop(“実際の積立”) + prop(“頭金&追加”)

積立金額の合計
購入予定日までの残り月数を計算した時と同様に、今度は積立て開始日から今日まで何か月積立ててきたかを計算させ、毎月の積立金額を掛け算している。
後になってから、毎月の積立+αの追加があったり、頭金を準備することあるよなぁと気付いたので足し算で追加している。
積立達成度をリングで可視化
ここまで来たら残りは達成度の可視化だ。

達成度をリングで表示
数式は以下の通り。
round(prop(“現在の積立額”) / prop(“予算”) * 1000) / 1000

積立達成度をパーセンテージで表示
現在の積立金額を予算で割り算している。
Notionで割り算をすると小数点以下がずら~と並んでしまうので、round関数を使用し、数値を丸めているのがポイントだ。
Notionでパーセントの小数点を丸める方法は、Notion公式 knowledge「Formula(関数)でパーセントの小数点を丸める」を参考にさせてもらった。
round関数
「round関数」は、小数点以下を四捨五入する関数だ。
少数点位置は、下記の要領で調整可能だ。
- 1000 ならば、少数点第三位
- 100 ならば、少数点第二位
- 10 ならば、少数点第一位
- roundのみで、整数
Notion 積立リストの作り方まとめ
以上で、Notionで積立リストの作成は終了だ。
あとは、自分が欲しい物を随時追加していくとリストが充実していく。
テーブルビューでは味気ないという方は、ギャラリービューにすると欲しい物の画像を表示できるのでおすすめだ。
コメント