欲しい物がない、行きたい所がないは危険信号かも

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 物欲が無くなってきた。ついでに行きたいところも。

 小さな頃に何か欲しい!買いたい!と思う事があったとは思うのだが、自己主張が得意な子供ではなく、親にねだる事もなかったらしい。

 無理やり抑え込まれていたわけでもないので、お金を自分で稼げるようになっても物欲が爆発する事がない。

 そんな人間が大人になると、タバコも吸わない、お酒も飲まない、お菓子の間食もしないし、健康的な生活を送ることになる。

 お菓子もジュースも美味しいと思うし好きだけど、毎日食べたい、飲みたいと思わない。たまにで良い。

 もちろん、自由に使えるお金がたくさんあったら良いなぁと考える事もある。しかし、それは働かなくても良くなる、今の職場から離れられるという意味であり、最低限自分1人が生きていくお金があれば良い。

 貯金が趣味というよりも、勝手にお金が貯まっていく感覚に近い。特別、貯金や資産が多いとも思わないが。

 社会人になってから、欲しいものや買いたいと思うものが更に減り、最近は皆無と言って良い。

 何かを欲しい!と思っても、パンフレットを見たり、何度か実物を見る間になんだか気持ちが冷めていく。

 学生時代は、欲しいものが少ないという割に、腕時計や財布、カバン、PCをアルバイトして買う事もあった。むしろ、そういう物のためにアルバイトを頑張ったし、情熱のままに買い物をしていた。

 だけど、今は欲しいものが無くなり、無駄遣いしない習慣だけが残った。元々、インドア思考なため、休日にお出かけする事も無くなり、だらだらとベッドの上で過ごす時間が増えた。

 これを羨ましいと思う人もいるだろうが、毎月着実に増えていく銀行の残高とは逆に、自分に物も経験も何も残らないつまらない人生だなと思う。銀行の通帳に残るのは給料の入金と引き落としたその月の生活費だけ。まさに働いているだけ。

 働いてお金をもらうという実感がない。毎月25日に仕事の苦痛の対価として刻印されるただの数字が私にとってのお給料だ。

 どうしてこんな風になったのか。
 
 思うに余裕が無いのだ。欲しいものを考える余裕が無い。

 「仕事して、帰ってきて寝て、仕事に行く」を毎日繰り返している間に、欲しいものを探す、世の中の流行に興味を寄せる余裕が無くなった。

 新しいアニメを見る事も少なくなったし、テレビをみる事も、ネットサーフィンもめっきり減った。そもそも、私の部屋にはテレビがない。気がついたら、好きだったラジオ番組も聞いていない。

 食料品や、衣服など生活に必要な消耗品は購入するが、ご褒美のスイーツやお出かけ用の洋服を買ったのはいつだったかわからない。

 多分、心に余裕があれば、欲しいものを考えることを面倒だとは思わないだろう。

 イヤホンから流れてきた「恋はきっと そうね きっと 心のスポーツなんだけど 運動不足」というPerfumeの歌詞に「これって、感情全般に当てはまるよなぁ」と漠然と考えてしまった。

 私は恋心どころか、物欲まで凝り固まってしまったぞ。20代が、人生が仕事だけで塗りつぶされるのは嫌だなぁ。とはいえ、解決策が今は見えず、明日も見えない。

 とりあえず、生きている。
(追記)

 転職して環境が変わってから、欲しい物が増えた。

 この時期に無駄遣いしていなくて良かったとも思う。

 やっぱり、心の余裕は大事!趣味を持つ事も大事。

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